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タリバン武装勢力の台頭にもかかわらず、アフガニスタン復興は着実に進行

2007年12月12日カブール(Xinhua)

タリバン政権が崩壊してから6年がたち、増大するタリバンの反乱による治安上の様々な問題にもかかわらず、2007年に戦後のアフガニスタンは復興が着実に進行した。

終わりつつあるこの1年間に、11億ドルを超す投資がこの中央アジアの国に対して行われ、そのほとんどが民間部門による復興分野の投資であったと、政府が後援するアフガニスタン投資支援庁(AISA)のOmar Zakhilwal局長がXinhuaに対して語った。

公式統計によれば、2001年以来の投資総額は50億ドルを超えた。2001年にはタリバンが米国主導の侵攻によって政権から追われた。

戦闘の増加

タリバンはその政権崩壊後、アフガニスタン政府に対し何年間もの反乱を続け、全国で政府軍および外国軍を攻撃してきた。

2007年という年は、最も血まみれな年であった。戦闘とそれに関連した暴力沙汰により、6千人がこの戦争に引き裂かれた国で今年死亡し、これは2001年以来記録的に多い数字だった。

国連事務総長のアフガニスタン駐在特別使節であるTom Koenigsは10月中旬に、国連の記録によれば、今年の1月から606件の道路際の爆弾攻撃、133件の自爆攻撃があり、昨年に比べ30%増加していると語った。

今年、約1,200人の民間人が暴力事件で死亡しているとKoenigs氏は語った。

2007年も治安情勢は引き続きアフガニスタン政府及び国際社会の復興努力に立ちはだかる問題であり、爆弾や、誘拐や銃撃などの武装勢力の活動のために、多くの復興プロジェクトが中断されたり再検討されたりした。

タリバンの中核地域として知られるアフガニスタンの南部諸州で巻き起こる反乱によって、世界食糧計画を含む支援機関がこの混乱下の地域の多くの場所で人道支援を停止せざるを得なくなっている。

しかし、このタリバン後の国家における復興過程は国際的な支援を得て続いており、いろいろな分野で進展が見られる。

進行する復興

アフガニスタンは2002年に5千キロメートルの道路をアスファルト舗装する作業を開始し、これまでに3千キロメートルの舗装が完了し、今年は約700キロメートルの舗装が行われたと、公共事業省のAhmad Wali Rasouli次官がXinhua(新華)に対し語った。

アフガニスタンの環状道路網は2009年までに完成し、2012年までにはアフガニスタンの全34州がアスファルト舗装された道路で首都カブールと結ばれると彼は語った。

テレコミュニケーションの分野では、アフガニスタンはほぼ自給できるレベルに達しているとアナリストは言う。今日では2百50万人以上のアフガニスタン人が携帯電話を所有しており、これはタリバン政権下では考えられなかった光景である。

タリバン後のこの国家は、さらにコミュニケーションシステムを進歩させた。今年、アラブ首長国連邦に本拠を置くEtisalatが2億5千万ドル以上を投資してアフガニスタンで営業を開始した。それによって、国内で営業する携帯電話会社は4社となった。

民間の航空会社がさらに2社、Safi AirwaysとPamir Airways、今年アフガニスタンで発足した。これにより国内で営業する民間航空会社は3社となった。民間航空会社第1号のKam Airは、約4年前に営業を開始した。

アフガニスタンは終わろうとしているこの年に、カブールの約35キロメートル南にあるロガール州のAynak地区の銅鉱山を競売にかけ、中国の会社が11月に落札者に選ばれた。

この鉱山は世界で2番目に大きい銅の埋蔵量を持つと言われているが、このプロジェクトは3千人のアフガニスタン人に仕事の機会を与え、国庫を豊かにすると鉱工業省のIbrahim Adil大臣は語った。

実現すれば、このAynakプロジェクトは外国の会社がアフガニスタンの鉱山業に投資する第1号となる。鉱山業では民営化が奨励されている。

さらに、2007年のアフガニスタンの輸出は2億1千8百万ドルと前年より10%増加した。

農業生産物の分野においてもアフガニスタンは成果をあげ、自給できる方向に向かいつつあると、農業畜産省の報告書にある。

アフガニスタンは2007年に5百60万トンの穀物を収穫し、そのうち4百50万トンが小麦であった。これは92%の自給率を表している。不足を埋めるためにアフガニスタンが輸入しなければならないのは50万トンだけであると当局は語った。

国境を超える送電線

この戦火に引き裂かれた国にとって、電力供給は長いこと問題であった。使用する電力を十分に発電できなかった。首都カブールでは2日間に平均4時間の電力供給しか行われず、現在進行中の冬の間はもっと状況は悪化している。

間もなくやって来る来年はカブールの電力供給を24時間行うとアフガニスタン政府は今年約束した。過去の同じような約束に失望してきたものの、地元住民は将来について楽観的である。

隣国ウズベキスタン、タジキスタンから電力を輸入するための送電線の設置作業は今年ほぼ完成したと、アフガニスタン水エネルギー省のスポークスマンMohammad Tahir Khan 氏がXinhua(新華)に語った。

アフガニスタンはこれら中央アジアの2国から来年の秋に300mwの電力輸入を開始するとKhan氏は語った。

さらに、先ごろ世界銀行アフガニスタン事務所が発表した声明によれば、中央アジアと南アジアを結ぶ5億ドルの電力連携プロジェクトを実施する協定が2007年11月にカブールにおいて署名された。

プロジェクトの第1段階では、約1,300mwの電力がタジキスタンおよびキルギス共和国からパキスタンおよびアフガニスタンに送電される。

これらの動きは、この電力不足の国の電力供給が今後改善する兆しとして広く歓迎されている。

地域協力

アフガニスタンは第17回ECO(経済協力機構)外相会議を2007年10月に主催した。会議では、参加代表団が貿易、経済、運輸、産業、文化の分野における加盟国間の協力を推進することを約束した。

さらに、2007年はアフガニスタンと隣国パキスタンの関係が改善した年でもあった。史上初の共同平和Jirga(部族長老の会議)が8月にカブールで開催され、両国の部族長や名士を含む700人以上の人々が参加した。

この隣同士の2国による同じような平和会議が数カ月以内にイスラマバードで開催される予定である。

道のりは遠い

アフガニスタンは、過去30年近くの間、戦争、派閥間の戦闘、そして内戦によってひどく苦しんできた。戦争の余波から立ち直り復興するには、もっと多くの時間と国際支援の継続が必要であると、地元の観測者たちは語った。

アフガニスタンのハミド・カルザイ・大統領は12月の記者会見で、国際社会に対してこの戦争に引き裂かれた国が自立できるまで支援を継続するように呼び掛けた。

アフガニスタンの元財務大臣Ashraf Ghani Ahmadzai博士は著名な経済学者であるが、アフガニスタンの復興には300億ドル以上の資金が必要であると語った。

「30年間の戦争を経験し、ほとんどすべての国家機関を失った国を再建するのは難しい。」とアフガニスタン教育省の職員Noorul Haq KhanはXinhua(新華)に対して語った。

メディア界のアナリストは、アフガニスタンが治安状況を改善するための軍事、政治、経済的な方策を含む包括的な戦略と、戦争の余波から完全に立ち直るためのもっと多くの時間を必要としていると考えている。

強力かつ有効な政府軍を作ること、ケシ栽培をチェックすること、腐敗を根絶すること、そして経済開発、社会開発を推進すること、などが直ちにそして注意深く取り組まなければならない優先事項に含まれると彼らは言う。